「勉強のやり方これであってるのかな?」
「英語を勉強しているけど、中々伸びない・・・。」
と悩んでいる方へ。
それは、あなたが“認知特性”を理解していないからかもしれません。
認知特性とは、“同じことを聞いても、誰もが同じように理解するわけではない”ので、その人それぞれでちがう理解の仕方を持っているということです。
なので、自分が見て記憶するのが得意なのか、聞くのが得意なのかという“特性”を知り、自分に合った学習方法を見つけることで、よりゴールに近づきやすくなるのです。
そこで今回は、本田真美先生の著書から認知特性と、その効果的な勉強方法を解説していきます。

目次
認知特性で勉強が2倍ラクになる方法、勉強のやり方が分からない方

“自分の認知特性”を知ることで、今まで遠回りだと思っていた勉強方法を自分に合った効果的な方法へ変えることができます。ではまず、その認知特性について簡単に見ていきましょう。
認知特性とは
繰り返しになりますが、認知特性とは“ 同じことを聞いても、誰もが同じように理解するわけではないという、人それぞれでちがう理解の方法 ”のことです。
この認知特性について、医学博士の本田真美先生が著書にて紹介しています。
同じことを聞いても、誰もが同じように理解するわけではありません。…人にはそれぞれ生まれ持った思考や認知の好みがあるのです。
ー本田真美 医師のつくった「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン (光文社新書)
人それぞれで違う思考や認知の好みを知ることで、より自分に合った学習法だったり、さらには仕事を見つけられると人生がもっと生きやすくなるのです。
認知特性の種類
では、さっそく認知特性の種類をみてみましょう。 認知特性には大きく、 3つのタイプがあります。
- 視覚優位者タイプ
- 言語優位者タイプ
- 聴覚優位者タイプ
簡単に説明すると、
①視覚優位者タイプは、目で見た人、モノ、イラスト、色などから情報を得るのが得意な人。
②言語優位者タイプは、文字や言葉から理解するのが得意な人。
③聴覚優位者タイプは、音から情報を認識するのが得意な人のことです。
そして、この3つからさらに細かい6つのタイプに分かれていきます。
さて、あなたはどれが当てはまるでしょうか?一緒に見ていきましょう。
視覚優位者タイプ

まず、目から情報を得る視覚優位者タイプでは、2つのタイプに分かれます。それが、カメラアイタイプと3Dタイプです。
①視覚優位者:カメラアイタイプ(2次元)
カメラアイタイプとは、見たものを写真のように記憶するタイプの人です。
例でいうと、私はこの傾向が強いです。行った場所は写真のようにパッと思い出せるのですが、次で説明する3Dタイプとは違って平面(2次元)で見るので、その道はつながっておらず…つまり、よく道に迷います。
「私も!」と思った方は、同じようにこのタイプが強い傾向にあるかもしれません。
そして、このカメラアイタイプの多い職業は
- 写真家
- 画家
- デザイナー
と言われています。
②視覚優位者:3Dタイプ(3次元)
カメラアイタイプとは違って、3Dで認識するので「地図が得意な人」や「どんな人の顔も見分けられる人」がこのタイプに多いです。
3Dでみることができるので、どの道がどこにつながっているのかが分かります。そして、人の顔も立体的に見ることができるので、顔を見分けるのも得意とします。
そして、この3Dタイプの多い職業は、
- 建築家
- パイロット
- 外科医
- テレビ・映画製作者
などと言われています。
言語優位者タイプ

次に、文字や言葉から情報を得る言語優位者タイプは、映像化タイプと図式化タイプに分かれます。
③言語優位者:映像化タイプ
映像化タイプは、「言葉からすぐに映像をイメージ」でき、その逆の「映像を言語化する」のも得意な人です。
こういう人は本や小説を読んでいて、パッとその映像が浮かびます。また、映像を言語化できるので論理的思考ができるともいわれています。
たとえば、学生の時に授業中にとっていたノートはラクガキの絵で埋まっていたりする方はこの傾向が高いかもしれませんね。
そして、この映像化タイプの職業は、
- コピーライター
- 雑誌の編集者
- 作詞家
が多いと言われています。
④言語優位者:図式化タイプ
このタイプは言葉を「図式化」するのが得意な人です。
たとえば、「歴史上の人物を思い出してください」と言われたときに、家系図とか相関図を思い出すような人です。
こうした方は、言葉を分類したり、図や数字を系統だてて結びつけるのが得意です。学生時代に図式化してキレイにノートをまとめていた人は、この部類に入るでしょう。
このタイプが多い職業は、
- 内科医
- 作家
- 教師
- 金融関係
などに多いと言われています。
聴覚優位者

さいごに、耳からの情報を得る聴覚優位者タイプは、文字の音から情報を得るタイプと音色から音楽的イメージを得るタイプ(絶対音感)に分かれます。
⑤聴覚優位者:文字や文章の音から情報を得るタイプ
このタイプは聞いた音から理解するタイプの人です。言語優位者タイプとはちがって、イメージよりは音で言語そのもので考える傾向が強いです。
こうした人は、たとえば映画のセリフをそのままコピーしたり、歌詞を覚えるのが得意だったりします。
たとえば、私の職場の話なのですが、全くメモを取らない看護師の先輩がいました。
看護師の申し送りはとてつもなく長いのですが、そんな申し送りでもメモを取らず聞いているだけで内容は全て覚えているそうです。
このような人達は、書く代わりに耳だけに集中することで、覚えられるのだそうです。
逆に書くことで集中力が下がってしまうそうです。(*なので全くメモをとらない方がいても、ヤル気がないと判断するのは早いかもしれません。)
そして、このタイプで多い職業は、
- 弁護士
- 教師
- アナウンサー
- 作詞家
などが言われています。
⑥聴覚優位者:音色や音階から音楽的イメージを得るタイプ
さいごに、6つ目の音から音楽的イメージで情報を得るタイプです。このタイプの人はいわゆる「絶対音感」をもっている人のことです。
コマーシャルやテレビで流れてきた言葉を、その音色と言葉も理解して覚えてしまいます。
即興ができる人や、動物の鳴きまねができる人のことですね。あの美空ひばりさんのモノマネで一躍話題となった青木隆治さんもこのタイプが強いといえるでしょう。
また、私の最も記憶に残っている人の中に「ほうきで掃いた音が分かる」という人がいましたが、こういう人は完全なる絶対音感タイプですね。
このタイプの多い職業は、もちろん
- 音楽家
です。
自分の認知特性を知る
ざっと、認知特性の6つのタイプを紹介していきましたが、当てはまるものはあったでしょうか?
また、この認知特性というのは必ずしも1つではありません。複数のタイプを持っていることがあります。
「もっと詳しく診断してみたい!」という方は、
著書である本田真美先生の「医師のつくった「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン (光文社新書)」でテストを受けられます。
また、エクセルでも診断を受けることができるので、試してみて下さいね♪
ちなみに私のグラフはこんな感じでした。

ちなみに私は本を使ってやってみたのですが、「視覚優位者タイプ」と「言語優位者:映像化タイプ」でした。
気になる方は試してみて下さいね。
認知特性に合わせた勉強方法

さいごに、これらのタイプにあった勉強法について紹介していきます。
①視覚優位者タイプ
目からの情報を得意とする視覚優位者タイプは「絵やイラスト」で覚えることをおススメします。気軽にできる方法としておススメなのが、グーグル画像検索です。なにか覚えたい言葉があったときに検索して、言葉そのものを覚えるというよりその言葉の状況やイメージで覚えてしまえ!という感じです。あとはマンガ教材やYoutube(教育系動画)もよいでしょう。
私も実際、英単語でどうしてもイメージがわかない時は、グーグルで画像検索をしてその映像を覚えています。
②言語優位者タイプ
言葉からイメージで覚えたり、図式化して覚える言語優位者タイプは、とにかく「書いて」覚えましょう。例えばノートにまとめたり、単語帳などを使うと効果的です。その文字から状況や図をイメージ覚えるとさらに記憶に定着しやすくなります。
③聴覚優位者タイプ
さいごに、耳で覚える聴覚優位者タイプは、覚えたいものは自分の声で「レコード」して聴きながら覚えましょう。そしてその音を何度も聞くことで音として記憶することができます。
また、ラジオやYoutubeでも教育系動画があるのでおススメです。英語勉強中の方はこちらも参考に>>【保存版】おすすめ英会話ユーチューバー6選【Youtubeで英語学習】
その他の勉強方法
6つの分類にはありませんでしたが、体で覚える「身体感覚優位者」というタイプの人もいます。そういう人はダンスが得意だったりします。
たとえば、人気だった学園ドラマのドラゴン桜(受験ドラマ)では、生徒にダンスをやって暗記させていました。なので、身体感覚優位者は体を動かすことでより効果的に覚えられます。
また、他の方法としては
- 繰り返して覚え、思い出す(復習)
- 語呂合わせで覚える ( 例えば、「いいくに つくろう 鎌倉幕府」とかです。)
- 好きだと思って覚える(嫌いになったらヤル気が無くなります)
- 他の感覚と一緒に覚える
などです。
1つの方法だけでなく、組み合わせて使うとより効果的です。自分に合った方法を色々試してみましょう。
まとめ

今回は自分に合った勉強法を見つける方法として、“認知特性”について紹介していきました。認知特性には3つの①視覚優位者タイプ②言語優位者タイプ③聴覚優位者タイプがあり、さらに細かく6つに分類されます。でも、必ずしも1つのタイプという訳ではなく、人によって複数のタイプを持っていることもあります。
そこで、自分はどんな認知特性があるのかを知り→自分に合った方法を見つけることで勉強もはかどり、さらには人生も生きやすくなります。
なので勉強でつまずいている方は、まず自分の“認知特性”を知ることから始めてみましょう。
>>本を使って診断する
医師のつくった「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン (光文社新書)
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