看護師の転職

《経験談》派遣看護師って実際どうなの?メリット・デメリットを紹介します【1日単発も解説】

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派遣看護師ってどうなの?


看護師はいろんな働き方ができる職業です。

中でも“派遣看護師”という働き方を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。

今回は「派遣看護師に興味がある」「今後働きたいと考えている」方に、

看護師で働く私の経験から派遣看護師として働くメリット・デメリットについて紹介していきます。

派遣看護師のメリット

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派遣看護師ってどんな仕事?


正社員は病院やクリニックと直接契約して働いていますが、派遣看護師は『派遣会社』通して雇われるかたちになります。

病院やクリニックの間に『派遣会社』があるおかげで、正社員にくらべると「責任や重圧が少ない」「残業がない」などのメリットがあります。

ではさっそく、派遣看護師で働くメリットは以下の5つです。

▼派遣看護師のメリット

  • 短期集中で稼ぎやすい 
  • 委員会・勉強会などがなく責任感が少ない
  • 面倒な人間関係が少ない
  • ほぼ残業がない
  • 自分のライフスタイルに合わせて働ける 


順に紹介していきます。

短期集中で稼ぎやすい 


1つ目のメリットは、『短期集中で稼ぎやすい』ということです。


派遣看護師の時給相場は、1500円~2500円といわれています。

たとえば、下は東京の派遣求人で検索した場合です。

レバウェル看護派遣(旧 看護のお仕事派遣 )より掲載


看護のお仕事のサイトで東京の派遣求人に絞って探したところ、時給2200~2350円の有料老人ホームの求人がヒットしました。

つまり、この職場で週4日働くと月収28万円稼げる計算になります。
週5日働くと月収35万円超えです


ただ、一見給料が高くみえる派遣ですが、ボーナスや昇給、福利厚生などがないので注意が必要です。

なので長期的にみた年収で考えると、常勤の方が高かったりすることもあります。(*これについては、下のデメリットでもふれます。)


とはいえ、常勤でさえ月収23万円~と安いところもザラにありますよね。

それにくらべると週5日の派遣の月収35万円は、短期で稼ぐことを考えるとメリットが大きいといえるでしょう。


>>レバウェル看護派遣

看護のお仕事派遣

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短期で稼ぐなら派遣がいいね♩

委員会・勉強会がなく責任感が少ない


2つ目のメリットとして、『委員会・勉強会がなく責任感が少ない』ということです。

常勤で働いている多くの方が感じていることかもしれませんが、

半強制的に委員会に入らされたり、休日の勉強会があったり、プライマリー制度など業務以外の仕事も任されると負担が大きいですよね。

でも、派遣看護師はそういった面倒くさい委員会や勉強会を強要することは一切ありません。

下のツイートをご覧ください。



委員会や勉強会などがない分、プライベートの時間も大切にできます。

なにより、常勤に比べて『責任感』が減るので、精神的にラクに働けるのがいいですね!

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精神的な重圧がないのはいいね!

面倒な人間関係が少ない


メリット4つ目は、『面倒な人間関係が少ない』ということです。


常勤だと “中で働く人”というイメージで、職場からは“やって当たり前”という扱いを受けやすいのですが、

派遣だと“外からの助っ人”なので、良い意味で職場との間に一線があります。

実際に周りの派遣で働いた方の話でも、「今の職場では、働き終わった後「ありがとうございました!」と常勤から感謝されて、人間関係もさっぱりしているから本当に働きやすい!」と言っていました。

常勤だと職場のドロドロした人間関係に巻き込まれやすいのですが、派遣看護師は人間関係がさっぱりしているので働きやすいでしょう。

ほぼ残業がない


4つ目のメリットは、『残業がない』ということです。

派遣看護師は、働く時間(分単位)で給料がでるので基本残業はありません

正社員に比べると、派遣社員は時給が高い+派遣会社へ支払う金額もあるので、職場からみるとコストパフォーマンスは低いです。

つまり、職場の管理者は、コスト的に派遣看護師は定時で帰らせたいというのが本音なので、残業はほぼない、というよりさせてくれないと考えていいでしょう。

残業がない分、仕事終わりの予定を立てやすかったりとプライベートがより充実します。

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仕事とプライベートを分けて働きたい人にピッタリ♩

自分のライフスタイルに合わせて働ける 


5つ目のメリットは、好きな期間やシフト・場所という『自分のライフスタイルに合わせて働ける』ことです。


常勤は週5日が基本ですが、派遣看護師は週1日からシフトを選べられます

なので、常勤のようにバリバリ働きたくないという方でも、ワークライフバランスのとれた働き方ができます♩


また、派遣看護師の働ける場所は、常勤と同様に病院、クリニック、施設、健診センターなど選択肢が沢山あります。

主に派遣は3か月更新なので、
「色んな場所で働きたい!」という方や「想像以上に人間関係が最悪だった」というネガティブな理由でも、すぐ他の職場に変えられるのがメリットです。

派遣看護師のデメリット


つづいて、派遣看護師のデメリットを紹介していきます。

派遣看護師のデメリットは以下の5つです。

  • ずっと同じ職場で働ける保証がない 
  • 教育制度がなくスキルアップしにくい 
  • 長期的にみると給料が少ない可能性がある
  • 不当な扱いを受ける可能性がある 
  • 何かあった場合の補償が少ない


順番に説明します。

ずっと同じ職場で働ける保証がない、派遣切りにあうことも


1つ目のデメリットが、『ずっと同じ職場で働ける保証がない』ということです。

そもそも派遣は、厚生労働省の派遣法により派遣期間は最大で3年以内と定められています。

しかし全ての職場で3年間働けるという訳でもありません。

派遣は主に2~3か月更新のところが多く、更新日前に派遣会社からメールがくるのですが、

その際に、自分は更新を希望して「更新する」と返事をしたとしても、職場側が更新をせず「契約終了」となった場合は、その職場では就業は終了となることもあります。

看護師の仕事は一般企業に比べて、全体的に人手不足なので派遣切りにあうことは少ないかもしれませんが、

職場によっては、派遣は正社員をそろえるまでの穴埋めで、正社員が入職したら派遣終了となる場合も。

正社員では、労働基準法などで職場は簡単に切ることはできないため職の安定性はありますが、派遣はそういった不安定さがデメリットといえるでしょう。

ずっと働きたい場合には?


いずれ長期で働きたいと思っている場合には、普通の派遣ではなく『紹介派遣』を使うことをおススメします。(下で紹介派遣について詳しく説明しています)


他の方法としては、職場で「正社員として働きたい」と交渉し、職場から直接雇用してもらう方法です。

(ただし、派遣期間中は職場との直接雇用は禁止されているので、職場に正社員枠を保留してもらっている間に、派遣会社を辞めて⇒正社員として再就職することが必要です)

ただ、この方法は派遣会社にバレると信頼関係を失う可能性が高いので注意が必要です。

決して派遣会社には言わずに、慎重に行いましょう。

教育制度がなくスキルアップしにくい 


2つ目のデメリットは、『教育制度がなくスキルアップしにくい』ということです。

派遣はそもそも職場で直接雇用されている訳ではなく、外部からの“助っ人”という立場なのでしっかりとした教育制度はありません。

言い換えると、派遣で働くにはある程度のスキルが求められることになります

実際に同僚が言っていたのですが、以前は“派遣=スキルのあるベテラン看護師”というイメージを持っている方が多かったようです。

*この点に関しては、現在は派遣=稼げる・働きやすいという思考へ変わり、経験年数1~3年の派遣看護師も増えてきている傾向があるので、

「まだ1年目だから…」「スキルが少ないから」と思っている方でもそんなに心配することはありません。(*スキルの少ない看護師でも働ける職場については下で紹介しています)

ただ、「スキルアップしたい」「勉強したい」という場合は、派遣ではなく常勤として働くのがベターといえるでしょう。

長期的にみると給料が少ない可能性がある 


上でも少しふれましたが、3つ目のデメリットは『長期的にみると給料が少ない可能性がある』ことです。

派遣は、常勤のようなボーナスや昇給、食堂の社割や割引クーポンなどの福利厚生がなく、住民税の支払いも自分で行う場合がほとんどです。

つまり、長期的に一つの職場で働く場合には、ボーナスや昇給・福利厚生を含めて考えると常勤の方が給料が良いこともあります。

そこで大切になってくるのが、派遣で働く場合は事前に派遣で働く目的や期間を具体的に決めることや、年間での収入や支払う税金の計算をしておくことです。

また、派遣だと社員寮にも入れないため、社宅+職場を探している方は常勤で探すといいでしょう。

不当な扱いを受ける可能性がある


4つ目のデメリットは、『不当な扱いを受ける可能性がある』ことです。

職場での派遣看護師は、常勤の指示の下に動くような感じになるので、

なかには誰もやりたくない仕事を押し付けられたり、不当な扱いを受ける可能性があります。

対策としては、派遣会社へ相談し、一緒に対策を考えてもらったり、場合によっては派遣先を変えてもらうといいでしょう。

何かあった場合の補償が少ない


5つ目のメリットは、『何かあった場合の補償が少ない』ということです。

常勤で働いている場合は、万が一クレームや事故が起こった場合でも病院やクリニックなどの職場が対処してくれたりするのですが、派遣だとそういった補償がありません。

たとえば、よくあるのが『爪切り』でケガをさせてしまった場合に家族から賠償金を請求されたという事例です。

なかには、保険に加入しておらず何千万円という多額の賠償金を払わされることになったという事もあります。

現在は派遣会社に登録すると保険を紹介してくれるので、心配な方は加入しておきましょう。

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派遣で働く注意点を教えて!


上で紹介したデメリットを踏まえて、派遣で働く場合の5つの注意点は以下になります。

  1. 長期で働きたい場合は『紹介派遣*』を使う
  2. スキルアップ目的は常勤を選ぶとベター
  3. 年収を計算&目的や期間を具体的に決める
  4. 不当な扱いを受けたら派遣先へ相談する
  5. 万が一に備えて保険に加入しておく


これから派遣で働きたいと考えている方は、この5つの点を押さえておきましょう!

知っておきたい豆知識3つ


さいごに、派遣看護師で働くうえで知っておきたい役立つ豆知識を紹介します。

それが以下の3つになります。

  1. 紹介派遣と普通の派遣の違い
  2. 単発派遣バイト(日雇い)について
  3. スキルの少ない看護師でも働ける派遣先


以下でそれぞれ説明します。

紹介派遣と通常の派遣の違い


まず、紹介派遣と通常の派遣の違いについてです。

通常の派遣は、何カ月ごとという更新性で継続的に派遣会社に雇われるのですが、

紹介派遣は、初めの数カ月は派遣で就職⇒その後正社員として働くというシステムになっています。

つまり、紹介派遣は、派遣期間終了後に正社員として働くことが前提とされています。

また、通常の派遣と紹介派遣では、以下の3つの違いもあります。

  • 通常派遣では通常職場との面談は行えないが、紹介派遣では派遣前でも事前面談が行える
  • 通常派遣では最長3年契約だが、紹介派遣では最長6カ月(その後正社員)
  • 通常派遣では派遣期間中は直接職場との契約はできないが、紹介派遣は期間中でも合意があれば直接雇用可能


紹介派遣では、期間中に職場の雰囲気や仕事内容を体験できるので、職場選びに迷っている方におススメです。

また、初めから正社員として働くのと違って、派遣会社から転職や就職のサポートを受けられるのがメリットといえるでしょう。

とくに言いにくい給料交渉や労働条件なども派遣会社が代わりに職場と交渉していくれるので、スムーズに契約することができます。

単発派遣バイト(日雇い)について


2つ目の豆知識として、派遣には『単発派遣バイト』もあります。

単発派遣バイトとは、簡単にいうと日雇いのことです。

通常の派遣は主に1つの職場で3カ月の更新性ですが、

単発派遣は1日単位なので、自分の好きな時間や場所を選んで働けます。

【看護師ブログ】1日単発バイトをやってみた!【仕事内容/給料を紹介】でも紹介していますが、自分の生活に合わせて仕事を探せるので、よりプライベートを充実させたい方におススメの働き方です。

単発派遣バイトの求人は、MCナースネットか、スーパーナースの2つのサイトで探すことができます。

▼詳しくはこちら

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経験の少ない看護師でも働ける職場

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経験の少ない看護師でも働ける場所はあるの?


経験の少ない看護師でも、派遣看護師として働ける場所はあります。

場所によって3年以上の経験を求められる所もありますが、とくに経験年数の記載がなければ経験が少なくでも応募することができます。

実際に転職エージェントから聞いた経験の少ない看護師におススメの職場は、以下の3つです。

  • 訪問入浴
  • 介護施設(入浴介助メイン)
  • デイサービス


訪問入浴・介護施設・デイサービスは、比較的医療技術の少ない職場になるので、経験が少なくて不安な方も働くことができます。

主な仕事内容は、バイタルサイン測定や軟膏塗布・創傷処置、リハビリ介助・入浴介助などです。

なので「経験が少ないから働く自信がない…」という方でも安心して働くことができます。

おススメ派遣求人サイト


派遣求人を探すなら、実績のある大手転職サイトに登録するのをおススメします。

看護師の派遣求人の特化した大手サイトは、以下の2つです。

レバウェル看護派遣:求人数が圧倒的に多い

MCナースネット :単発派遣求人もある


上のレバウェル看護派遣は、非公開求人も多数あり圧倒的な求人数を誇る大手サイトになります。

求人数が多いほど職場の選択肢も増えるので、自分に合った職場を見つけやすいでしょう。

MCナースネットは、通常の派遣求人だけでなく1日単発派遣の求人も充実しています。単発派遣に興味がある人はぜひチェックしてみてください。

大手サイトだとサポートも充実しているので、安心して転職活動をすることができるでしょう。

まとめ


派遣看護師のメリット・デメリットは以下のとおり。

派遣看護師のメリット

  • 短期集中で稼ぎやすい 
  • 委員会・勉強会などがなく責任感が少ない
  • 面倒な人間関係が少ない
  • ほぼ残業がない
  • 自分のライフスタイルに合わせて働ける 

派遣看護師のデメリット

  • ずっと同じ職場で働ける保証がない 
  • 教育制度がなくスキルアップしにくい 
  • 長期的にみると給料が少ない可能性がある
  • 不当な扱いを受ける可能性がある 
  • 何かあった場合の補償が少ない


看護師は常勤や派遣など色んな働き方があります。

「色んな職場で働いてみたい」
「自分の合う職場をみつけたい」
「プライベートを充実させたい」


など。

自分に合った看護師ライフを叶えていきましょう!

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めぐ
ナース×エディター×ライター。『看護師生活をもっとイージーに』をモットーに活動中。看護師の働き方・恋愛・留学情報など色々発信しています。
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